Region[リージョン] No.28 | 渕上印刷 13/40

Region[リージョン] No.28 | 渕上印刷
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場内に並んでいる品物は、イチゴ、メロン、スイカ、マンゴー、ネギ、冬瓜、さつまいも、小松菜、ほうれんそう、なす、キャベツ、タケノコ、大根など、まさに多種多様。県内だけではなく、熊本や長崎など九州各県からの品物も多い。競り落とされた品物は仲卸の店舗に運ばれるか、そのままトラックに積み込まれてスーパーや大型量販店に届けられる。青果市場の仲卸業者は全部で27軒。ある店の前では、袋詰めの作業の真っ最中。聞けばここで袋に詰めて、取引先の店舗に到着したら売り場にすぐ並べられるようにしているのだという。これからの市場にはさらなる情報発信が必要もともと青果市場と魚類市場の2つを合わせた鹿児島市中央卸売市場は昭和10年に全国で7番目、九州では初めて開設された市場だった。当時住吉町に開設された中央卸売市場は、昭和42年に魚類市場が現在の城南町に移転し、昭和51年に青果市場もここ東開町に移転してきたという歴史がある。意外と知られていないが、ここでは野菜や果物のほかに、卵や漬け物、ゼリーなどの加工品も取り扱うことができる。一日に取り扱う量は約640トン。値段にして約1億円だ。しかし今では、産地直送をうたう大型店舗の進出やインターネットを使った通販などの台頭により、市場での取引量は以前に比べるとかなり減っているという。また、市場で働く人や農家の高齢化が進んでいるという問題は魚類市場と同じだ。鹿児島青果の大山康成社長も、このような現状を大きく心配している。そのため、小学生を対象とした市場のセリ見学ツアーや地産地消の取り組みなどを積極的に行っている。「やっぱり仕事は楽しくないといけないと思うんですよ。市場って毎日発見があって、感動があるんだということをもっと情報発信していくこと。それが大事になってくるのではと思いますね」青果市場のセリは、約1時間半で終了した。動いているフォークリフトもまばらで、場内の照明も半分ほど落とされた。しばしの休憩時間を経て、市場にはまたトラックがやってくる。ゆったりした空気は地方市場ならではのもの鹿児島市の中央卸売市場に対して各地域に設置されているのが、地方卸売市場と呼ばれている市場だ。そのうちのひとつ、さつま町公設地方卸売市場は、青果物と水産物の2つの機能を有している。青果物の卸売を担当している宮之城青果株式会社の東純幸社長によると、市場の設立は昭和52年。市町村合併により、平成17年に現在の名称に変更したが、今でもさつま町以外の周辺地区から、セリに参加する人は変わらないらしい。市場内は、取引先と連絡を取るために携帯電話を片手に仕事をしている人が多い。指セリでは、独特の指の形で数字を表す。青果市場のセリは、全て指セリで行われている。仲卸の商店が並ぶ通りの前で、仕入れたばかりの野菜をすぐに袋詰めするお母さんたち。競り落とした品物が、車のトランクいっぱいに。満面の笑みを浮かべる買売人の蕨迫(わらびざこ)さん。さつま町公設地方卸売市場11

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